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もう一つの親子
いろんな思いがあって
この日記をまとめるのに時間が掛かってしまいました
ちょうど一週間前の話

Toshiさん親子がBaselまで大道芸に来ているので
それを見る為、私たちも大道芸の準備をして向いました

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学生たちにとって秋休み最後の金曜日ということもあっ
てか街にはそこそこ人も出ています

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通りに近づくにつれて心地よい二胡の音色が聞こえて
きました

おっ!! と思い近づいていくと

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すでに2人での演奏が始まっていました

Toshiさんの演奏がいつになく気持ちが入っている気が
するのは私の気のせいでしょうか

ちょうどお昼だったこともあって私たちは近くの公園に
移動し一緒に食事をとり、仕切りなおして午後から再び
大道芸を開始

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そして、交互に一通りの流れを終えた

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ジャンルは違うけど同じ日本人が親子で大道芸してるの
を初めて目にするラム

しかも既に友達とあって思いも複雑だったはず

ラムの目にはどう映り何を考えたのだろうと

「どんな感じ?」

とラムに尋ねてみた

すると

「かっこいいね それと、、なんか楽しそう
 2人がすごく楽しそう」

ちょっと心配な答えが返ってきたので

「えっ!! ラムは楽しくないの?」

とラムに聞き返すと

「楽しいよ。でもそれとはなんか違って
ラムたちはお客さんが喜んでくれるのが楽しいでしょ
 マサシ(Toshiさんの息子)君たちは2人がすごく
 楽しそうなの」

と答えが返ってきた

そうラムに言われ大道芸を観ていると

確かに

トシさんたちの大道芸からは2人が会話するかのように
演奏を楽しんでいるのがすごく伝わってきます

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それがまた、私たち親子とは違う魅力を作り出し道行く
人の足を止めていくのです

写真の枠には納まりきれませんでしたが、いつになく
演奏を聞いている人たちの表情もにこやかで、演奏し
ているToshiさん親子、それを聞いているお客さんを
とても温かい空気が包み込んでいる気がしました

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ちょうどToshiさん親子の演奏も終わり、近づいていくと

マサシ君が納得いかない表情で

「なんでもっとお客さん集められへんの、、
 もっとやろうや」

とToshiさんを困らせていました

Toshiさんが何て言うのかそれをだまって眺めていると

「これがうちらのスタイルやから もうええて
また場所変えて色んな人に聞いてもえばいいやん」

とToshiさんらしい優しく温かい返答

このやり取りを見ていてると

ちょうど3年ほど前に、ラムと横浜で大道芸をしていた時
ラムも同じような事を私に問いかけてきたのを思い出します



クリスマス前の人の少ない寒空での大道芸

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それでも百戦錬磨の横浜のベテランパフォーマーたちは
言葉巧みに道行く人を1人2人と足止めし人垣を作って
いくのですが

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ノンコミック、ノントークスタイルの私たちはなかなか
お客さんを集められないで苦戦していました

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横浜のベテランパフォーマーたちが、それでもめげずに
頑張っているラムを、温かい言葉でなぐさめてくれるん
だけど

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納得いかないラムは帰り道にいつも

「どうやったらもっとお客さん集められるの?」

と何度も何度も私に問いてました

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始めのうちは、私の

「もっと頑張るしかないな」って答えに納得していたのが

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しだいに

「もっとってどれぐらい?」に質問が変わり

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やがて質問がなくなり

ラムがショーの半分を1人でこなせるようになった頃

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「今日のお客さん喜んでくれてたね」

になってました

懐かしいなー
もうあれから2年!? 時の経つのが
とても早く感じます

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きっと数年先、もっと早くかな

マサシ君の口からも
「今日の演奏は心地よかったね」とか「今日はマサシの
ソロでいくから」って言葉が出てくる日がくるはず

楽しみです

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願わくば、私もその場に居合わせたい


いつもアドバイスしてもらっている私なんかが大道芸暦
20年選手に生意気な感想なんか言っちゃってすみません

大道芸人としての道を歩き出したマサシ君への先輩から
のエールそして、私の日記での戯言と思ってお許し下さい

これからのマサシ君の歩む道のりを楽しみに見させて
もらいます

そしてToshiさん親子を、友人として心から応援してます

いずれ来るラムやマサシ君 世代の大道芸がどんな形な
のか考えるだけで楽しいですね

もちろん

ラムは大道芸を続けながらサーカスパフォーマーを
目指します!!

今のところ、
ラムのこの気持ちにブレはないみたいです
by kinosuke_otowa | 2010-10-15 19:19 | Switzerland
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